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カルト(セクト)の宗教現象による分類

多様なセクトの宗教教義(教義・修行・組織・etc)や実践を類型的に分析し、新宗教運動全体の中にどのように位置付けるかという試みが、ジャック・ギュイアールレポートでは意欲的に行われている。当然、一つの宗教現象を分類抽出することの試みは大変難しい作業ではある。
ヴィヴィアンレポートでは、「東洋志向」「習合主義」「秘教主義」「民族主義」「ファシズム」の五分類である。またフランス内務省の国家警察局に所属する総合情報局(調査総数172)の分析においては、次の12の分類である。

*フランスの内務省情報局(日本で言えば公安調査局のような役割と思われる)の中にセクトを担当する部局がおかれている。したがって、宗教団体を所轄する「宗務部」とは全く別組織であり、フランスにおいては宗教団体とセクトを分離して所轄しようとする意志が見られる。

■セクトの12の分類

  1. 「ニューエイジ」グループ(49)
    個人及び地球的規模の意識の覚醒や拡大、超越と内在、輪廻転生やカルマ、「エネルギー」=意識、など。
  2. 「代替宗教」グループ(4)
    これまでとは異なる機構を持つ経済・生産・交易・人間関係を提示。人道主義的援助。個人の改革を社会改革へ連動させ、世界の暴力と貧困の克服を図る。
  3. 「福音的」・「疑似カトリック」グループ(9)
    伝統的キリスト教に依拠しながら、リーダー的存在の教団に対する発言力が強化される。また、「疑似カトリック」は正統的神学からの距離が極端なものをいう。
    ☆統一教会
  4. 「黙示録的」運動(15)
    近未来に起きる世界の破局を説く。
    ☆エホバの証人
  5. 「ネオ異教」運動(3)
    聖書に示された神以外の神(ケルト・北欧神話・精霊神話)を信仰する。
  6. 「悪魔崇拝」運動(4)
  7. 「祈祷師」運動(18)
    科学としての現代医療ではない治療法として、東洋の医学である「気功」・「ヨーガ」・「瞑想」、そしてニューサイエンス系の「エナージェティクス」・「波動理論」などを取り入れる。
  8. 「東洋志向派」運動(19)
    仏教、ヒンドゥー、道教などの東洋の形而上学的宗教への志向
    ☆ヒンドゥー瞑想系(ハレ・クリシュナ意識協会など)・創価学会
  9. 「オカルト」運動(16)
    宗教とも科学とも受け入れられていない秘教的諸技術(占星術などの占い・未来予知、心霊主義、テレパシーなどの超能力実践など)の「見えない世界」の存在を信じ、その入会儀礼(イニシエーション……「人間を肉体・霊性・神性の三要素の合致したものという認識に立って、そのバランスの乱れをイニシエーションによって正す」)を重視する。
  10. 「精神分析」運動(9)
    さまざまな無意識下の障害を治療しようという超心理学(パラサイコロジー)的手法を用いる。
    ☆サイエントロジー 
  11. 「UFO崇拝」運動(5)
    宇宙に“複数の有人世界”があり、そこからの来訪者(地球外生物)があると信じるところから始まる宗教運動。ただし、“遺伝的特権階級”を称揚する傾向、すなわち、選民思想に問題がある。
    ☆ラレリアン・ムーブメント
  12. 「習合主義的」運動(9)
    原始的宗教と伝統的な東洋と西洋の宗教の合体融合を目指す。全体として神秘主義の傾向が顕著。
    *( )内の数字は、その累計数を示す。

実際の宗教セクトの「教義」は、これらの類型の幾つかを要素として組み合わせながら存在しているものである。もちろん、このレポートの主眼は、どのようなセクトが社会的に危険かを第一基準に設定するものであるから、(4)(6)(7)(10)の項目の要素を多く含むものに高い危険度を見ていることになる

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