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「Kファイル」が、連立与党を崩壊させる!?

(サイゾー2000年11月号)

淡路英司

学会が制作した? 自民党・亀井静香氏個人データのスゴイ内容?

▲連立与党結成以来、公明党、創価学会に対する“口撃”を中止している亀井氏。が、これ以上「Kファイル」が出回るようになると、彼の堪忍袋もブチ切れるか?

逮捕者はもういないようだな。どうやらヤツは逃げ切ったらしいな」「中尾栄一でおしまいか。まあ、いまの特捜じゃあ、これが精一杯だろう」……これらは、永田町で軽く挨拶代わりに交わされている会話だ。"逃げ切った#と揶揄されるのはご存じ自民党の実力者・亀井静香政調会長である。

闇の怪人・許永中が180億円を騙し取った石橋産業事件の捜査の過程で浮かんだ贈収賄事件で、元建設相・中尾栄一が東京地検特捜部に逮捕、起訴されたが、それ以後は政界ルートへの波及もなく、どうやらここで幕引きになりそうな雲行きだ。この事件でもっとも世の関心を集めたのは、言うまでもなく"「許永中の盟友」と一部で言われる亀井氏が疑惑にどう関与したのか"だったのだが……。特捜の捜査のメスは当人には届きそうもないのだ。永田町関係者も「新聞では亀井氏が設立した警備会社が、道路公団から便宜を図ってもらっていた問題や、談合に係わったゼネコンが亀井氏に政治献金をしていた問題を盛んに書き立てているが、これは石橋産業事件が幕引きになることを見越した記事」と、特捜、マスコミなどが、許永中と亀井氏の関係追及を止めていると漏らす。で、当の本人亀井氏と言えば「参院選対策、公共事業見直しなど、秋の政局に余裕をもって取り組んでいる」(政治部記者)とのことで、一難去ってホッとしている様子。

だが、そんな亀井氏にも心配事がひとつ。連立与党を支える公明党・神崎武法代表が、亀井氏のライバル・加藤紘一元幹事長に「KKライン復活」とまで言われるほど急接近。これにより、亀井氏にとっては致命傷になりかねない「Kファイル」なる極秘調査資料が流出しているのだ。

Kファイルの"K"とはもちろん亀井氏のこと。ファイルの内容は亀井氏の身辺情報から政財界人脈、資金源、選挙戦術までを網羅した膨大な資料だ。では、亀井氏を徹底調査し、このファイルを制作したのは誰かといえば、公明党=創価学会がその当人とされるが、学会側は表向きはKファイルに関与していることを否定している。

亀井氏と創価学会には浅からぬ因縁があるのはご存じの通り。亀井氏が、「宗教団体で政党をつくったのは、オウム真理教と創価学会だけ」と言って、学会、公明党支持者をカリカリさせたのはつい昨日のこと。創価学会に対抗する組織「四月会」の結成に参加、反学会の急先鋒として池田氏の国会招致まで画策していたのだから、学会員との間で緊張が走ったのは1度や2度ではない。

いささか、前置きが長くなったが、肝心のKファイルの内容はというと、まず注目されるのが許永中との関係や仕手集団コスモポリタンとの株取引疑惑に関する怪文書、情報紙記事などを網羅したページだ。コスモポリタンの池田保次代表は元山口組系暴力団の組長で地上げ屋に転身後、大仕手集団のリーダーとして有名になる。後に「仕手戦に失敗して100億円の借金を抱えたために、スポンサーの暴力団に追われて失踪。いまだ生死不明の人物」(兜町関係者)。

そのほか、亀井氏と統一教会の関係資料を網羅した「統一教会、Kの周辺情報(Sファイル)」。亀井氏の政治団体の政治資金報告書や献金者リストを載せた「金の流れ」。亀井氏関連企業の登記簿謄本、信用調査を載せた「Kの関連企業、団体、データ」(もちろん先の公団から便宜を計ってもらった警備会社「ジェイ・エス・エス」も含まれる)などの分冊から構成されているのだが、圧巻はこの「Kの関連企業……」の後半に掲載された、亀井氏の身辺を徹底的に調査したデータだ。

資金源、警察人脈、地元支持者のリストなどが載っているのだが、特に前妻に関する項目には恐れ入った。怖いものナシの亀井氏の弱みといわれているのは、前妻との間に2人の男子が生まれ、その後除籍しているというスキャンダル。こういったプライバシー問題には亀井氏もことのほか神経質になるようで、記者懇談会で前妻に関する質問に激高したという情報までもがファイルに掲載されている。そのほか、地元関係者ですらほとんど事情を知らないという前妻の現状をレポート、その前妻の親族の預金口座までを調べ上げてレポートしているのだ。亀井氏当人でなくとも「そこまでやるか!」といいたくなるような内容だ。

自公保の連立で封印されてきたこのKファイルだが、亀井氏本人を窮地に立たせるだけではなく「公明党の連立離脱の兆し。Kファイルが出回ることで、連立与党は崩壊する」といった見解もあるほどで、今後の政界を揺るがす起爆剤ぐらいにはなりそうだ。

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