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謝罪と補償を実行し、早期に日朝国交正常化を東京で各界が共同して緊急集会開催

(月刊『日本の進路』 2000年11月号)

自主・平和・民主のための広範な国民連合

六月の南北朝鮮首脳会談以降、朝鮮半島の緊張緩和と自主的統一への動きが急速に進んでいる。また米朝間では「敵対関係の解消」が確認され、米大統領の訪朝も準備されている。さらにイギリスやドイツなどが相次いで北朝鮮との国交樹立を表明した。しかし、日本政府は「拉致疑惑」問題などを持ちだし日朝交渉は前進していない。

そういう状況の中で、十月十九日に東京で「日朝国交正常化の早期実現を求める緊急集会」が開かれた。この集会は、清水澄子(朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会)、隅谷三喜男(東京大学名誉教授)、中江要介(元駐中国大使)、花輪不二男(世田谷区労働組合協議会顧問)、槙枝元文(朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会議長)、三木睦子、吉田康彦(北朝鮮人道支援の会代表)の各氏の呼びかけで開かれ、会場には各界から約二百人が参加した。

集会では呼びかけ人や各界の人々が発言。最後に日本政府に対する「日朝国交正常化早期実現を求める集会決議」が採択された。決議は、首相官邸と外務省に届けられた。

以下。集会での発言要旨を紹介する。(文責編集部)


【槙枝元文氏】

 六月の南北首脳会談で朝鮮半島は緊張緩和、自主的統一へ大きく動き出しました。米朝交渉で敵対関係の解除が合意されるなど米朝関係も大きく前進している。一方、日朝交渉は遅々として進んでいない。そこで各界の声を集め、日朝国交正常化を求める運動を推進するために本日の集会を開きました。

三十六年間の植民地支配に対する謝罪と補償を求める北朝鮮に対して、日本政府は「拉致疑惑」や「ミサイル問題」を持ちだして入口の議論で止まっています。

なぜそういうことになるのか。日本政府は「植民地支配と言われるが、あれは和気あいあいのうちに結んだ条約だから、謝罪や補償の必要はない」という立場です。しかし、歴史的事実は違います。日露戦争の時にアメリカやイギリスとの秘密協定で日本の朝鮮支配を承認させました。一九〇五年十一月、日本は五万人をこえる兵隊で宮廷を包囲して軍事力で日韓保護条約に調印させました。これが事実上の植民地支配のスタートで、一九一〇年の韓国併合につながったのです。

朝鮮民族から言葉を奪い、名前を取り上げ(創氏改名)、民族の歴史教育を禁止し、さらに六十万人以上の強制連行や従軍慰安婦など、日本の朝鮮民族への植民地支配は世界に例がないものでした。

謝罪と補償は当然で、過去を清算することによって両国の友好関係、国交の正常化が進展できます。そうすることがアジアからの信頼を得てアジアの共生につながります。

【清水澄子氏】

南北朝鮮首脳会談で、朝鮮民族の自立を最優先し、自分たちの言葉や考えで自主的統一などが話し合われました。和解と統一に転換しようという二人の政治家の意思と行動が事態を切り開きました。民族の自主性です。米朝も敵対関係を清算し、米大統領の訪朝も実現する動きになっています。歴史が躍動しているのに日本政治は立ち遅れています。

八月に韓国でお会いした金大中大統領は、日本は北朝鮮との国交正常化をすすめ、我々の事業に協力してもらいたいと述べられました。

中学の教科書から慰安婦、植民地支配、南京大虐殺、三光作戦などの記述が消えつつあります。自由史観など日朝国交正常化を望まない勢力の活動が活発になっています。朝鮮民族が受けた植民地支配の歴史を正しく受け止め、政府に謝罪と補償という過去の清算を実現させて、日朝国交正常化を実現させる必要があります。それが日本とアジアの平和のため、また憲法改悪を阻止する力にもなります。

【吉田康彦氏】

民間交流として北朝鮮人道支援を行ってきました。

米国は北朝鮮の体制が数年のうちに崩壊するという間違った判断をした。中国を真の敵として、北朝鮮の脅威をあおりながら日米ガイドラインの見直し、周辺事態法の法制化を急いだ。その間、日朝交渉は完全に中断された。六月の南北首脳会談後やっと日朝交渉が再開され、一歩前進したが過去の清算や「拉致疑惑」など依然厳しい対立点がある。

日朝交渉に対して、すべての全国紙が「拉致疑惑」の解明やミサイル問題の解決なしに正常化はありえないという論調です。こうした報道の結果、世論調査では過半数が「国交正常化は慎重に」という状況です。なぜそうなっているのか。ミサイル問題は米朝関係が改善の方向に進めば基本的に解決する。残るのは「拉致疑惑」問題です。警察も政府も一度として拉致されたと断言していない。疑惑なのに、拉致したと断定して外交交渉の議題にするなどということは国際交渉ではありえないことです。証拠もないのに「拉致疑惑」にこだわるののは正常化をやりたくないという雰囲気が強いからです。

日本が朝鮮を植民地支配した加害者であったことを明確にして、謝罪と補償をして国交正常化を実現すべきです。また南北朝鮮の和解に役立つような日本外交にすべきです。

【谷口滋氏】(東京都公立学校教職員組合副委員長)

日本人が持っている「内なる朝鮮」を考える必要がある。世論調査で約六〇%が「慎重にやれ」ですが、今決断しないと世界に取り残されます。一九七二年の自主的平和的統一の確認が下地にあり、金大中氏という優れた指導者の登場、これを受け入れた金正日氏によって実現した。

在日韓国・朝鮮人とどういう関係を築いていくのか私たちに問われています。石原都知事の「三国人」発言を契機に九月の防災訓練に名を借りた軍事演習が行われ銀座を自衛隊がかっ歩しました。自由主義史観の連中は活発に活動しています。国交正常化のためには確実な日朝交流が必要です。

【村上彰一氏】(東京水道労働組合青年女性部長)

北朝鮮のテポドン発射の時、朝鮮学校生に対して脅迫や傷害事件が続発しましたが、戦後教育を受けた人たちが加害者であることが多い。また排外主義の石原発言を支持する若者が多いことに危機感を感じる。在日の人々との交流を通じて二十一世紀を担う若い人たちが真剣に考える機会を持ちたい。

【桜井武氏】(東京都議会日朝友好議員連盟会長)

私は自民党の東京都議で、日韓友好議員連盟にも所属しています。地元の墨田区でも同様の活動をやっています。私は日朝友好運動では政党などに関係なく、民間レベルの友好運動、つまり民間外交の一翼を担えればよいと思っています。最近は日朝の商工会の集会に参加したり、日韓朝の子どもたちの絵画展のテープカットなどした。私の願いは日韓、日朝が仲良くなること。そのために微力かもしれませんが、超党派で一歩一歩つづけていきたい。意見の違いはあっても目的は一つですから様々な方々と協力して進めたい。それを後輩にも受け継ぎたい。

【工藤朋子氏】(埼玉大学卒業生、「北朝鮮人道支援の会訪朝団」に参加)

訪朝したとき同世代の現地ガイドと仲良くなりましたが、どうしても埋められない溝がありました。彼女は植民地支配の歴史を知っているのに私たちは何も知らない。学生交流を通じて私たちの歴史認識の甘さを痛感しました。朝鮮学校に関する卒業論文を書きました。朝鮮学校ではテポドン報道などがあるたびに生徒が危険な目にあわされる。日朝が国交正常化して直接情報が入ってくれば変わってくると思います。

【協賛された団体】

◇荒川日朝婦人のつどい◇北朝鮮人道支援の会◇自主・平和・民主のための広範な国民連合・東京◇朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会◇東京都議会公明党◇日本朝鮮文化交流協会

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