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世界の大学――歴史と理念(抜粋)

(岩波講座 現代の教育 第10巻 1998年10月 42-54頁)

潮木守一

大学の近代化

中世から始まる大学の長い歴史は、必ずしも常に栄光に輝いていたわけではない。大学の転落の歴史は、その発足とともに始まったといえる。その証拠に、学位の売買は早くも中世にはじまり、情実を使っての教授職への就職もまた、かなり早い時期から頻繁に行われていた。とくに18世紀末の大学はその学問的活動をほとんど停止していたと多くの記録が物語っている。つまり教授達はろくろく講義をせず、学生の指導を抛擲していた。もともと講義をするだけの知識をもった者が教授に選ばれていたわけではなかった。他方、学生達は学生達で決闘、飲酒高吟に明け暮れていた。満足な試験も行われず、学位だけは金銭と引き換えに発行されていた。

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