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佐藤克巳「救う会」会長に北朝鮮問題を聞く 来年 金正日の悪運尽きる

(國民新聞 平成14年12月25日号)

北朝鮮の核兵器開発の放棄と核査察受入れを要求する国際原子力機関(IAEA)の決議について、12月2日、白南淳外相が拒絶。

これによって、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉建設の凍結は不可避となる見通しとなった。

更に米国はイラク攻撃の次に北朝鮮を念頭に置き、朝鮮半島を巡る問題が一気に流動的になってきた。

「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」会長の佐藤勝巳現代コリア研究所所長(写真右)に山田惠久本紙主幹が聞く。

日朝国交なくても何等不便でない  山田

国交目的は政治家へのキックバック 佐藤

1.重大な脅威、北朝鮮

山田 米中央情報局(CIA)が11月末に議会に提出した文書によると、北は94年ジュネーブ合意を破って年間275キロのプルトニウムの抽出、生産が可能になり、また年に核兵器2個以上作れるウラン濃縮の工場を建設中であることを突き止めました。

佐藤 核開発の凍結、廃棄を約束した米朝枠組み合意と、核拡散防止条約(NPT)に対する重大な違反であり、ついに北は米国と国連を敵に廻したということです。

山田 特使のケリー国務次官補に指摘され、北は核兵器の保有を宣言しました。これは日朝平壌宣言の「双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連する全ての国際的合意を遵守することを確認した」という文言に反しますので、平壌宣言は無効になるわけですね。

佐藤 日朝首脳会談の前に、米国から北の核情報を知らされているにも拘らず、小泉首相は宣言に署名してしまった。

山田 それでも、大連で行われた国交正常化交渉の再開を巡る非公式折衝の中で、北は「平壌宣言の精神は大切にしたい、しっかり守っていきたい」と言っている。

佐藤 核だけではなく北のミサイルは1300キロの射程を持ち、米軍基地のある三沢、横田、沖縄を狙える。

山田 3万7千の駐韓米軍も危ない。

佐藤 前からそうなんですが、米国にとって重大な脅威です。「悪の枢軸」と呼ぶ3国の中でも、ブッシュ大統領はイラクのフセインと並んで金正日を忌み嫌っていることは秘密ではありません。

山田 イラクの場合は世界第2位の産油国ということもあって経済制裁だけでは締上げられないから、武力行使によってフセイン政権を倒すと。北の場合は経済制裁だけで、金正日政権は倒れるという甘い見方をしている学者、評論家が多い。

佐藤 冷戦時代、米ソ両大国は相互に核戦争に対する抑止力が効いていたが、北には当てはまらない。あの国は何をするか分からないところがある。突然、核攻撃をしてくるかもしれない。米国にしてみれば、米朝合意が反古にされ、東アジアに展開する米兵も危険に晒されている。寧ろ、米国の方から先制攻撃を仕掛ける可能性があります。

山田 ブッシュ大統領はイラクの場合、その核開発や国際テロ支援そのものだけではなく、フセインを倒すのだと言っている。すると、北に対しても、北が核や生物・化学兵器を廃棄したり、第三国へ核・ミサイルの技術提供、輸出を断念すると決めても、金正日は信用できないから、飽く迄もその政権を倒すということでしょう。米国だけでなく、脅威を受けている我国の防衛と国益からみても、金正日を倒すことは絶対必要です。イラクを早く片付けて、次は北から金正日を追い出して貰いたい。

佐藤 朝から晩まで日本を敵視し、公然と日本攻撃を口にしているところです。危険です。倒さなければ、こちらがやられてしまう。しかし戦いが始まれば、米朝は横綱と小学生の差でしょう。例えばミグ29のパイロットの練習時間は僅か数時間、空自のパイロットは220時間ですよ。

2.日本政府の土下座外交と、その政策を変化させた良識派の動き

佐藤 緊迫した情勢が存在しているのに、日朝トップ会談で金正日は拉致被害者13名について謝罪しましたが、平壌宣言の中には一行もそれに触れていない。小泉政権は北朝鮮と摩擦を起こさないで、何がなんでも国交樹立を優先にやるんだという考えでした。

山田 従来の悪しき外交姿勢は何ら変わっていない。

佐藤 土下座外交の一環で、拉致問題を避けて前に進めようとしましたが、8人が死んだという報告を受けて国民は激怒した。拉致事件で、北は出口解決を求めたのに対して、世論は譲歩することなく入口解決の声を挙げた。戦後初めて、国民の声が外交政策を変えた。日本の良識はまだ生きていたんですね。

山田 これは、被害家族の皆さんの勇気と粘り強い活動、それに佐藤会長を中心とした「救う会」など多くの支援者の努力によって齎らされた。流石、小泉首相は当初、拉致事件解決は国交正常化交渉の中で行うと言っていましたが、先週、発表した首相の私的懇談会「対外タスクフォース」が「二十一世紀日本外交の基本戦略」をまとめその提言の中で、北に対して拉致、核、工作船、覚醒剤などの問題の解決なしに日朝正常化は不可能とした。

ところが、間もなく外務審議官(政治担当)に栄転する外務省アジア大洋州局の田中均局長は、蓮池薫さんら5名は自ら北に戻らないと決めているのにも拘らず、「一旦、5人を北朝鮮に戻せ。約束を守れ」と、言い張る。

佐藤 大連の時の協議でも、田中均は「5人は不安になって、ノイローゼになっている」といったという話が伝わっていますが、事実なら全くの出鱈目で、5人は100%政府を信じており、誰一人も弱音を吐いていませんよ。最近、北筋からの話では、北はまだ、田中均氏に期待をもっているそうです。この話は本当かも知れませんね。

山田 田中均は政府部内で5人の永住帰国を決めた会議の席上、「北はキレやすい相手だ。そこを考えろ」と言う始末だ。田中の後ろ盾の福田康夫官房長官は、世論沸騰の前に、鳴りを潜めざるを得なくなった。

佐藤 当初、安倍晋三官房副長官は官邸の中でも孤立させられていましたが、拉致家族会の絶対的な信任があり、われわれ「救う会」も信頼しています。斎木昭隆参事官や中山恭子内閣官房参与も原則を通している。

山田 谷内やち正太郎官房副長官補も安倍副長官に歩調を合わせたし。安倍氏は9月17日の日朝首脳会談に臨み、盗聴されていることを計算に入れて、小泉首相に「北が拉致事件で謝罪しなければ、席を蹴って帰国しましょう」 と迫ったといいます。安倍氏の活躍には目覚しいものがありますね。

安倍氏は被害者支援法についても、これは慰謝事業ではない。北に補償義務があると述べ、北に補償を求めていくと力強い。

佐藤 その支援法の文案に「朝鮮民主主義人民共和国」と表記されていましたが「北朝鮮」と修正し記述されました。また、安倍さんは、テロ資金供与の防止を決めた国連安保理決議1373号に基づいて、暗に北朝鮮を指して「テロリストへの送金を停止することは可能」と述べています。

3.外務省を中心とする北のシンパたち

佐藤 こういった安倍さんらの活躍の反面、一方で外務省の公益法人、日本外交協会が全国の自治体から譲り受けた備蓄食糧40万食分を北に送ってしまった。何をかいわんやですね。元大使の坂本重太郎理事長は「人道的見地からの支援だから、協会の勝手」と開き直っていますが、毎年、外務省の機密費から巨額の寄附を受けており、備蓄食糧だって、その元は国民の税金で買ったものでしょう。

しかも、北へ送っても飢餓に苦しむ国民に確実に届いていない。これも軍事用の保存食となっていると思います。北への援助は、ユダヤ人が可哀想だと言ってヒットラーに援助するようなものだと荒木和博氏(「救う会」事務局長)が言っていたが、その通りです。

山田 石原都知事は怒って、都が寄付した分は北に送るなと抗議し、日本外交協会会長の綿貫民輔衆院議長は責任を感じて、会長職を辞しました。協会の池浦泰宏専務理事は元毎日新聞政治部次長で北のシンパです。池浦の中学同級生で朝鮮総連埼玉県商工会幹部、朴仁作の依頼で実施したと本人は言っている。この件は外務省の指導力の無さが問われますね。

まだある。外務省職業組合の委員長、安部顕一(64)は蓮池薫さん宛に「早く北に戻れ」と手紙を出す。馬鹿者も現われた。民主党の石井一副代表も11月20日、都内で講演した際、「日本政府のやり方は間違っている。私なら『一度帰り、1カ月後に家族全部を連れて帰ってこい』と言う。一方的に約束違反のような形でこっちに置いておいて、外交交渉になるのか。国交がなければ拉致事件に関する交渉はできない」と、北の高官と同じことを言っています。石井は野中広務と同様に、根っからの北朝鮮シンパ。最初に北を訪ねた時、女を抱かされたと噂されている。

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(池浦泰宏関連)  

4.封じられる北の元工作員たちの声

佐藤 北の元工作員の青山健煕けんき氏を衆院外務委員会に参考人として招く予定でしたが、外務省や与党一部の反対にあい見送られた。結局、民主党のプロジェクトチームの会合に招かれました。

青山氏は「北に渡った在日朝鮮人は9万3千人。その内、日本に戻ってきた人は30数人いるが、日本政府は何も助けてくれない」と嘆き、「現在も工作員が日本国内で暗躍している」とも語っている。

山田 かつて韓国へ亡命した元工作員の安明進アンミョンジンさんも、国会に呼ぶ予定でしたが、見送られたこともあった。

5.北の国民に決して届くことのないコメ支援

山田 脱北者の支援中に中国当局に身柄を拘束され強制退去となったNGO、北朝鮮難民救援基金の加藤博事務局長は、日本人妻とその家族約20人を密かに帰国させ、韓国へも約80人脱出させたと証言しています。

以前、加藤氏は「脱北者が中国で捕まり強制送還されると、6〜8親等迄、累が及ぶ」と、また支援米も「末端の市民に配給する場面をビデオに撮った後、コメは回収されてしまう」と言っていました。

佐藤 ニューヨークにある人権団体、ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、中国の北朝鮮国境付近にいる脱北者は約30万人もおり、女性1人600ドルで人身売買されているという。

山田 世界食糧計画(WFP)は11月26日、北への追加支援を見合わせると発表しましたね。脱北者支援の医師、ノルベルト・フォラツェン氏はWFPの援助継続を求めています。但し、その条件として末端迄、いき届いているか確認する食糧査察を提案しています。

佐藤 末端は苦しいだろうけれども、金正日政権がある限りコメは、国民には渡らないシステムになっています。援助しない方がいい。

山田 西村眞悟代議士は「小泉首相は訪朝から帰ってきた翌日、官邸に農林省と財務省の局長と、神奈川県の米屋を呼んでいた。コメ支援の話し合いをした」と指摘しています。この米屋は小泉首相の地元、横須賀地区の後援会長、村瀬春一氏で米穀問屋の会長です。

6.北に阿おもってきた社民党、共産党、公明党

佐藤 1970年以後、労働党は日共から社会党に乗り換えますが、社会党を支配するために巨額の資金を使いました。社会党の朝鮮問題特別委員会の会議には朝鮮総連国際部の幹部が常時出席し、決議文案を書き、確認されると総連印刷所で印刷され、朝特委の名前で党内外に配布されていた。まるで総連の下部機関のようなものであった。

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山田 元工作員の張龍雲チャン ヨウウン氏も、社会党幹部から与党議員迄、多数買収してきた事実を証言しています。ところで、有本恵子さん、石岡亨さんが心配ですね。

佐藤 そうでないことを願っているが、有本恵子さんと石岡亨さんが北の手によって処刑されていたならば、社民党に対して殺人罪で訴追しなければならない。社民党や北朝鮮を擁護し、よど号犯を英雄視し、ピースボート、辻元清美を宣伝してきたマスコミの代表、朝日新聞、岩波文化人、久米宏、筑紫哲也氏らの責任を曖昧にしてはならない。

山田 重信房子が逮捕されて判明したんですけれど、日本赤軍は社民党との強い繋がりを持ち、もっと深く浸透する計画が露呈しました。ピースボートを創設したのは社民党の辻元。その夫、北川明は日本赤軍のメンバー。土井たか子を影で操っている五島昌子も過激派に所属している。北朝鮮、よど号犯、日本赤軍、社民党の関係を事情筋は「悪魔のテロリストネットワーク」と命名しています。

共産党も「拉致は疑惑の段階に過ぎない」の一点張りだった。平成11年1月、国会で不破哲三議長が政府間交渉を訴え、12月に村山訪朝団に参加し、翌年11月の党大会に総連幹部を来賓として招待した。

佐藤 「文藝春秋」12月号に日共国会議員の元秘書、兵本達吉さんが「不破共産党議長を査問せよ」と題して、日共の拉致解明妨害を糾弾しています。これについて、日共は逐一反論すべきだろう。

山田 共産党は反論の掲載を文藝春秋に求めたが、松井清人編集長は、何等反論になっていないとして、掲載を断りました。11月17日付の「赤旗」に膨大な反論文が載っていますが、只の言い訳に終始しています。

佐藤 共産主義者は「資本主義を打倒し、共産主義を実現しよう」と言って、悪魔の北朝鮮の現実を見ようとしなかった。餓死、ミサイル、核、拉致について、日共は根拠がない、疑惑に過ぎないと言ってきた。

この度、金正日自ら拉致を認めたので、社共両党はこれ迄のこと全てに説明ができなくなってしまった。土井たか子ら、社民党は如何に出鱈目だったか、金正日の野蛮性が明確になり、社共の論理が破綻し、今回の金正日の拉致容認は自らの破綻宣言でもあり、そういう意味からも画期的な事件であったと言っても過言ではない。

これ迄、「平和、民主主義、社会主義は善」と声を大にして言論界を支配してきた嘘が、ここへきてはっきりした。要するに、マルクス・レーニン主義の息が止められたのです。明らかに、戦後は終りつつあります。

公明党と共産党が拉致問題を巡り、論戦していますが、公明党も自らを反省しなければならない。

山田 増元るみ子さんと市川修一さんは創価学会青年部の勉強会で知り合った仲なんですね。るみ子さんの弟の増元照明「家族連絡会」事務局次長によると、二人とその家族が学会員ということもあって、平成11年7月に鹿児島に来ていた公明の浜四津はまよつ敏子代表に、先日亡くなったるみ子さんの父、正一さんが、拉致解決の協力をお願いしたところ、浜四津は「分かりました」と答えたけれど、その後、なんの音沙汰もなかったといいます。

7.北の国益の為の与党政治家、自民党の野中広務、中山正暉

佐藤 拉致被害者を見捨ててしまった。いい加減なのは社民党、共産党ばかりではない。

山田 特に野中広務は自民党所属の社民党員ではないかと思える。地村保志さんの父、保さんや蓮池透さんは名指して野中を批判しています。余程、口惜しかったんでしょう。野中は最近、「身の危険を感じている。標的になっている怖さを遺言に書いた」などと、泣き言を言ったかと思うと、自身の「政治生活50年を祝う会」では「俺がもう一歩踏ん張らなければ、日本はどうなる」と述べているが、これはお笑い草だ。

佐藤 野中が踏ん張れば、日本は益々悪くなってしまう。野中は北の犯罪を全て棚上げにして、対北賠償1兆円、借款2兆円、朝銀信組への公的資金投入1兆4千億円を出した。野中は二言目には、和田春樹ら進歩派同様に、強制連行に対する償いが必要だと言うが、徴用は法律として認められたものであって、北朝鮮は「600万人を強制連行、100万人殺害された」と言っているがこれは大きな間違いです。私は、北に、言うからには根拠がある筈だ。数字の根拠を示せと求めているが、まったく答えはない。拉致は60年代から、暴力でかどわかされた歴とした犯罪です。同列視する論理は成り立ちません。

私達は拉致解決を政府に長年訴えてきましたが、聞きいれられなかった。それは、政府与党に野中広務や中山正暉のような北の強力な代弁者がいたからです。小泉政権になってから、首相は人事の面で、野中らの影響を及ぼさないようにした。これは立派なことです。

山田 「強制連行」と言うが、歴史の事実を知らないからそう言う。昭和13年に成立した国民総動員法に基づき国民徴用令による戦時動員が実施されます。14年9月は募集方式、17年から斡旋方式、19年9月から徴用となりました。当時、「内鮮一体」と言われ、朝鮮人、台湾人は日本人と同じ国民だった。何も朝鮮人だけを強制的に従事させるということはありませんでした。

8.横田めぐみさんに関する真相を知っている筈の橋本、野中

山田 コメ支援で河野洋平外相と共に最も積極的に動いた野中は、橋本派の番頭ということもあって橋本龍太郎元首相もそうだが、横田めぐみさんに関する真相を知っていると思う。

佐藤 ほう、それは。

山田 橋本の密使、本多一夫氏が平成9年2月に平壌で金容淳書記から、めぐみさんの住居を教えられたという話がありますね。本多は、朝鮮人といわれている佐川急便の佐川清会長の懐刃として、佐川と政界との橋渡しを行っていました。佐川急便は金丸信副総裁に巨額の資金を提供する。これが判明して金丸は脱税で訴追される。その時、北から貰った金の延べ棒も出てきます。平成2年9月、金丸は社会党の田辺誠書記長と共に金日成を訪ね、経済支援と戦後補償の密約を交わす。金丸と田辺の女房は共に北出身といわれ、親しい間柄らしい。

佐藤 山田さんと本多との関係は。

山田 本多さんと私は特に親しく、熱海や大洗の観光旅館に6、7回一緒に行ったり、赤坂、六本木界隈を良く飲み歩きました。彼の事務所は六本木にありましたが、部屋には応接セットしかなく、ファッションモデルのようなスレンダーな美人がいつも傍にいました。彼女はどうも朝鮮人だったらしい。まさか、北と関係しているとは、私に言いませんでしたけれど、米大統領直属の情報機関の仕事をしていると言っていました。表向きには、本多氏は故児玉誉士夫系の愛国団体「青年思想研究会」の副議長でしたが、本当は米国の要請で動いていたと思います。

佐藤 米国と本多氏の接点は。

山田 彼はベトナム戦争に米軍人として従軍しました。平成10年8月に癌を患って亡くなりましたが、それ迄、横田基地から米軍機に乗り、米本土の米陸軍病院で治療をしていました。彼が北と密接なコンタクトを持っていたと知っていたのなら、私はもっと色々と聞きたかった。今、そのことが悔やまれます。

佐藤 本多氏の団体葬に橋本元総理が出席したらしい。橋本氏や野中は、北に関する情報を正確に伝えて欲しい。教えるべきだ。

山田 西村眞悟議員によると、3年前に北朝鮮政府の者が横田めぐみさんの写真と引換えに1億円を要求してきたことがあったと言っています。

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9.拉致者に関して嘘をつき続ける北朝鮮

佐藤 「救う会」の調べでは、11月23日現在、拉致されたと思われる被害者数が、政府認定の10件15人を含めて106人に上りました。状況証拠がないと明確になりません。推測ですが70人位でしょう。我国の防衛庁と警察庁は無線を傍受していますが、なぜか工作船の日本接近の証しを出したがりません。これが認定数が増えない要因となっています。

山田 海上保安庁は過去40年間に計21隻の工作船を確認していますが、拉致事件に関与した形跡はないと発表しました。先に政府は拉致被害者は70〜80人いると明らかにしています。曾我ひとみさんの母、ミヨシさんについて、北は知らないと、とぼけている。ひとみさんは現に居るのに、一緒にいたミヨシさんはどうなっているんだということですね。

佐藤 めぐみさんを除く7名の死亡確認書によると、全てが第695病院で、カルテの筆跡も同一人物のもの。あらゆる点で嘘をついていることが分かっています。9月17日の首脳会談の際、北は8人死亡と言ってきたので、我々はその間に抹殺されたらいけないと考え、拉致議連の平沢勝栄事務局長がテレビなどで「遺骨をDNA鑑定すればはっきりする」と述べた。そこで北は困ったのか、何もない骨を出す訳にいかなくなったようで、洪水で流失したと言わざるを得なくなった。

まあ一つぐらいいいだろうと思ったのか、こちらの鑑定能力を調べようとしたのか、松木亨さんの二度火葬したという遺骨をこちらに渡した。調べたところ全く別人のものと分かった。

山田 その他、北が提出した報告の矛盾、疑問点などを合わせると、やはり、皆、生きている可能性が高くなった。

10.マスコミに続々と登場する北の代弁者たち

山田 テレビのコメンテーターとして引っぱりだこの「コリア・レポート」の辺真一ビョン ジンイル編集長は11月20日、広島市内で講演した際、「8人は証拠隠滅などの理由で殺されたと私は考えている」と語った。この人は総連系新聞社の記者から反北に転向したと思っていたが、話を良く聞いていると、最後は北寄りの発言になっており、拉致問題の幕引きを謀っている。

佐藤 驚くことに、北のスタンスで発言したりして北のプロパガンダに加担している人々がまだいる。その代表的な一例は、「週刊金曜日」の件だ。本多勝一、築紫哲也、佐高信らだ。

山田 「週刊金曜日」は世論の反撥を買った翌週に、粟野仁雄、鎌田慧さとしというジャーナリストの反論を載せていた。小田実、田中宏龍谷大教授、前田哲男、朝日新聞のコラムニスト早野透、東京新聞の魚住昭、政治評論家の岩見隆夫など枚挙に遑がない。

佐藤 日頃、「人権」を売り物にしている人権屋が、人権を踏み躙った。言論の自由、報道の義務を大義名分にしていますが、自ずとそれには規範はある筈でしょう。このくらいの分断工作では、被害家族や世論は動じませんけれども、これらのジャーナリストは北と何等かの関係があるのかなと疑わざるを得ませんね。

山田 フジテレビが10月25日に放映したキム・ヘギョンさん会見もそうだった。インタビュアーの小川美那キャスターは仕手筋として著名なサラ金界のフィクサー、加藤正見の孫。父親は在日朝鮮人で総連の大物。母親は昨年破綻した茨城ロイヤルカントリー倶楽部の社長、日本人。海部俊樹、梶山静六、与謝野馨、玉澤徳一郎や神田真秋愛知県知事らが出席して開かれた外務省勤務の鈴木孝氏との豪華結婚披露宴だったが、入籍もせずに離婚した。小川家は家族ぐるみの北朝鮮シンパとして有名らしい。キム・ヘギョンさんと面談した第二次訪朝団のメンバーにその鈴木孝氏が加わっている。

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11.総連、在日に関する動き

山田 日朝平壌宣言を共同で発表して間もなく、北は工作員を活溌に送り出し始めました。我国の入管当局は10月25日、平壌学生少年芸術団の団長ら3人や、更に30日、統一戦線部対外文化連絡協会の副委員長ら4人の入国を認めなかった。公安調査庁も拉致事件に関与してきた総連に対して破防法の適用も考えています。総連は一刻も早く潰すべきだ。

佐藤 破防法適用に関して11月8日に国会で質疑がありました。その時、民主党の中川正春、五十嵐文彦両代議士が総連解散論を述べると、翌日から二人に対して嫌がらせともいえる抗議の電話、ファクスが殺到したらしい。

蓮池薫さんら5人を監視する総連中央の監査委員会のメンバーが、新聞記者を装って尾行、監視、盗み撮りをしているという話も伝わっている。

山田 総連系の朝鮮新報は紙上で自己批判じみた記事を掲載しましたが、本意は不明ですね。中には、総連傘下の都商工会の副会長など一部の良識ある人々は、自分の国が犯した「拉致被害者全員の原状復帰と補償を」と訴えています。

佐藤 現代コリアに、以前は反撥、抗議が届いていましたが、最近は、在日朝鮮人から懺悔、謝罪、励まし、支援の電話が入ってきだすという変化がみられますね。

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12.米国に脅え、日本を恫喝する北朝鮮

佐藤 それはさておき、北は10月上旬の米朝高官協議の場で核兵器開発のウラン濃縮を自ら認めたにも拘らず、ここへきてそれは米国による捏造だと言い出しています(11月27日、朝鮮中央テレビ)。これは米国の武力攻撃を含む制裁に恐れおののいた証明です。

また、北はブッシュ大統領の訪朝、米朝不可侵条約と米朝平和条約の締結、対北経済制裁をしない旨の4項目を米国が受け入れてくれれば、核開発問題を協議してもいいと、米側に提示しましたが、米国は当然、黙殺しました。北は米国と対話をしたくてしょうがない。

山田 労働党機関紙の「労働新聞」11月20日付は「我々は米朝関係が悪化し、朝鮮半島情勢が戦争の道へ進むことを望んでおらず、米国が善意を持って我々に対すればそれに応じた行動をするだろう」と、遜ゆずってきた。かと思うと、日本に対しては30日の朝鮮中央通信で、弾道ミサイル防衛構想の日米共同研究推進の動きなどについて「朝鮮人民と軍隊は、日本の共和国敵視を強い警戒心をもって注視しており、対応措置を講じる徹底した準備を整えている」と指摘した。更に、「日本が米国の対(北)朝鮮孤立圧殺政策に加担している」とし、「我々もミサイル発射問題を始め、日本の安保上の憂慮を解消することにこれ以上の度量を示す必要がない」と恫喝し、12月5日には北は、日朝首脳会談で約束したミサイル発射凍結の再考に言及してきました。

日新報道が出版した『北朝鮮の交渉戦略』の著者、チャック・ダウンズ氏は北の交渉戦術に、一定のパターンがあるとした。

佐藤 今月発行予定の「現代コリア」にダウンズさんと私の対談が掲載されます。大雑把に言いますと、北のやり方は、こちらが甘い顔を見せると、つけ上がってくる。基本的には脅して金をとろうと。米クリントン政権は会談による解決を重視しました。88年8月のテポドン発射の時、オルブライト国務長官はコメ30万トンを送るなど、恫喝に屈した。

その点、ブッシュ大統領は厳しい。ケリー次官補は「12月から重油は出さない。軽水炉建設もやめる」と。今、金正日は困り果てています。

山田 93年の核危機と同じ瀬戸際外交はもう通じません。実は北は、重油5万トンを余剰備蓄していた。これは戦争に備えてなんでしょう。米国は11月分も出さないと言ったら、日韓両国は11月は出してやってくれと、米国に要請した。北は脅したりすかしたりと、小出しにしてショックを与え、揺さぶりを掛ける。日朝首脳会談の際、金正日は「米国と核戦争してもいい」と言うなど、殆どがハッタリだが、最後には北朝鮮の目論見を達成しようとする。

社会主義経済の破綻で、産業は壊滅、農業でさえ立ちいかなくなってしまった。金正日自身の立場も危うくなってきたために、外に向けて核、ミサイルで恐喝して金や食糧を巻き上げようとする。外交や国防意識の弱い日本が手近かにあるため、最初に狙われたんですね。

佐藤 それに北は覚醒剤、偽ドルと“なんでもあり”ということです。韓国も金大中大統領が太陽政策を打ち出したために甘くみられた。

13.北朝鮮が国交正常化をしたがる理由

山田 それに、朝銀処理への公的資金投入もやめる。万景峰号にはパチンコ屋からの上納金と共に、核兵器、ミサイルの製造に用いる電子機器類も大量に運び込まれている。税関はなぜか看過しています。やっと、12月6日の閣僚懇で、扇千景国土交通省は万景峰号の立入り検査を行うよう提議しました。

小泉首相は国交を正常化させたいとしているが、こんな犯罪国家と国交を樹立しても、何等メリットはない。大使館、領事館を置いても、日本から訪問した人々は、国内を自由に歩ける訳ではない。逆に北から来た人々は日本国内をどこでも歩けるようになれば、工作員も表玄関から入ってきて、原発へのテロの懸念も出てくる。今以上に危くなる。

また、万景峰号で来た北の人々に、臨時ビザを入国管理事務所が発行し、上陸させるのは、おかしな事だ。日朝交易だって充分に機能している。ズワイ蟹、松茸、蜆、ニッケル、衣料などが大量に輸入され、日本からは工作機械など。国交を結ばなくとも何等不便はない筈だ。

佐藤 その通りです。但し、国交樹立の本当の目的は他にあります。正常化の暁には、日本は有償、無償に拘らず、億兆の金が北に渡ります。その金は核兵器開発に回る他、道路、鉄道、港湾、ダムの建設、電気、水道、通信の整備などインフラストラクチャーに充てられます。その総額の3%が口をきいた日本の政治家にキックバックされます。

山田 それで、国交を急いで結ぼうとしている訳ですね。先週、EUの中のフランスとアイルランドは国交樹立をしないと表明しました。米国は日朝国交正常化によって資金が流れることに懸念を示しており、先ず、核兵器開発阻止に向けて日米韓3国に中露両国を加え5カ国による孤立化政策を実施しようと動きだしました。只、日韓両国政府はこの強硬論に消極的姿勢を示しています。

14.極めて危険な、北の核兵器、生物兵器、化学兵器開発

佐藤 先週、開かれたプーチン露大統領と中国の江沢民国家主席の会談でも、北の核問題が議題になり、中露共同声明で、北に核兵器開発を断念するよう働き掛けるとしました。核ばかりではない、生物兵器、化学兵器も同じくらい危険です。10月4日の米朝高官協議の時、ケリー次官補に北の姜錫柱第一外務次官が生物・化学兵器の保有も初めて認めました。

山田 地域が異なるNATO首脳もこの問題で協議を始めました。米韓両政府は以前から、生物兵器は勿論、サリンやマスタードガスの保有を指摘していました。北は化学兵器禁止条約(CWC)に署名していないが、当面は核と我国を射程にしたノドン100基の実戦配備にどう対処するかということですね。

かつて同じ事態に遭遇した西ドイツはどうしたか。西村眞悟議員はこう言っています。「1970年代にソ連は中距離核弾頭ミサイルSS20とバックファイヤー爆撃機をNATOに向けて実戦配備した。西ドイツのシュミット首相は、この破綻した軍事バランスを回復する決断をしてアメリカから中距離核弾頭ミサイルパーシング2と地上発射用巡航ミサイルを導入して、核のバランスを回復した。そして、同時に開始した軍縮交渉により8年後にSS20のヨーロッパからの撤去を勝ち取った」と。そして、日本にとって非核三原則は、最早、過去のものだと明言しています。

佐藤 同感です。グラハム米上院情報特別委員長は「米国民にとって北朝鮮とイラクのどちらが脅威か。北朝鮮だ」 と言っている。「規模で言えば、北朝鮮はイラクよりずっと恐ろしい軍事力を持っている」とブレジンスキー・元カーター大統領特別補佐官も述べ、キッシンジャー・元ニクソン政権国務長官も「北朝鮮の方がイラクより脅威であり、やっかいだ」と認識しています。

山田 ペンタゴンのラムズフェルド長官も「北を巡る情勢は極めて深刻」と述べ、ウォルフォウィッツ副長官も同様の懸念を示しています。米中央情報局(CIA)によると、北はパキスタンにミサイル部品提供の見返りに、ウラン型核を開発するための遠心分離機2千台を入手しており、間もなく、2年以内に原爆が完成するとみている。また、更に、大型のプルトニウム型核も2005年迄に年1個ずつ、その後は年50個以上の核爆弾をつくれるという。

佐藤 テポドン改良型の射程は米大陸迄届くとみられ、米国はこれからは日本ばかりの問題ではないと感じ、防衛策実施を積極的に乗り出してくるでしょうし、尤も米国の手を借りなければ、今の日本では憲法と意思力の面で、どうにもなりません。

近く、米軍が朝鮮半島近くに空母を配備、展開すれば、従来から内部矛盾を抱えている北の国内で、内戦、クーデター、テロなどによって金正日政権は倒れる可能性が出てきます。

山田 89年末にルーマニアで起きた親衛隊員によるチャウチェスク大統領処刑の再来が、金正日についてもあるかも知れません。

本日はお忙しい中、有難うございました。

対談が行われた後の12月11日、スカッドミサイル15基、弾頭15発、化学物質などを積んだ北朝鮮船が、イエメンに向けて航行中、米・スペイン軍が臨検したと報道された。

更に12日、北朝鮮は核開発凍結の解除を宣言した。

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