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「万景峰号」元工作員、建築設計業隠れみの 朝鮮学校など多数受注

(産経新聞2003年1月30日)

新潟港に入港する北朝鮮船籍の不定期貨客船「万景峰92」の船内で、対韓国工作の指令を受けていた元在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部の北朝鮮工作員の男(七二)は、東京都内にある建築設計事務所の元経営者だったことが二十九日、警視庁公安部の調べで分かった。この設計事務所は、朝鮮学校など朝鮮総連系の施設設計などを多数受注しており、公安部は男が設計事務所を隠れみのに、長年にわたり工作活動を続けていたとみて調べている。

関係者によると、男は昭和三十五年に建築設計業を開業。四十七年に東京都中野区で有限会社の設計事務所を設立、代表に就いたとされる。この設計事務所は、朝鮮総連教育局の関連会社とみられ、朝鮮学校や平成十一年に経営破綻(はたん)した朝銀東京信用組合などの施設設計を多数受注。特に朝鮮高級学校(高校)の補修、内装工事などは一手に引き受けていたという。

また、男が成り済ましていた所在不明の在日朝鮮人は、男より四歳年上の男性だったことも分かった。成り済ましが発覚しないように、年齢が比較的近い男性を狙ったとみられる。

男は状況に応じて本名、成り済ました男性名、日本の通称名の三つを使い分けていた。建築設計業という「表の顔」で身分を隠蔽(いんぺい)しながら、万景峰に乗船し船長から対韓国工作の指令を受け取っていた。

男は朝鮮労働党の工作機関「統一戦線部」に所属。昭和二十四年に韓国から密入国し、平成五年から工作員として活動を開始。日韓でそれぞれ数人の補助工作員を指揮する責任者の一人だった。

十三年秋以降、体調を崩して工作活動を休止したが、公安部の任意聴取には「自分は現役の工作員。一時的に休止しているだけ」と供述。公安部は、別の工作員に活動を引き継いだ可能性もあるとみている。

万景峰は、北朝鮮への不正送金や輸出規制物資の搬送のほか、工作員に対する指令拠点の役割が指摘されてきた。警察当局は、警視庁が平成十二年に詐欺容疑で摘発した元朝鮮総連幹部らによる「新宿百人町事件」、一九七四年に韓国大統領夫妻が銃撃された「文世光事件」でも、万景峰を舞台に工作指令が出ていたとみている。

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