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青瓦台まで盗聴するNSA?

(趙甲済著「国家安全企画部」JICC刊:P156〜P157)

アメリカ側の通信盗聴技術を知るうえで参考となる記事が、七八年五月二十六日付の『ワシントシスター」紙の一面トップに載った。この記事は、アメリカの大統領直属機関NSAが駐米韓国大使館と韓国当局の間で交わされる暗号の電信文をモニターしていると伝えた。暗号解読班は、その電文の内容を解読し、金束祚(キム・ドンジョ)大使がアメリカ議会を相手に繰り広げたロビー活動の真相を微に入り細に入り掌握したというのである。

電波盗聴を専門にするこのNSAについては若干の説明が必要だろう。プエブロ号拿捕事件、EC-121偵察機撃墜事件、KALO07撃墜事件の時には決まってNSAという名前が取り沙汰されたが、終わってみると、必ずと言ってよいほど、その実体は霧のヴェールに包まれてしまう。NSAの主な任務はエリント(Elint・Elictronic Intelligence)、すなわちエレクトロニクスを使用した諜報活動である。NSAは極秘のヴェールに包まれているため、NSAに関して書かれた書物が、NASA(航空宇宙局)について書かれたそれと勘違いされるほどである。また、NSCと混同される場合もある。

NSAは世界各地で約二千個所の通信モニター施設を運営している。ワシントンに近いメリーランド州フォート・ミードにある本部では、毎月四〇トンの極秘資料が生まれている。大型コンピューターで、相手国の通信を分析し、内容をつきとめ、「トラッキング・アナライズ」という方法を駆使すれば、暗号解読のほかに軍隊の配置の変更状況もつきとめることができる。

一九九八年のフォークランド(ニルピナス)紛争の際、アルゼンチン軍の暗号を解読し、イギリスに情報を提供したのもNSAだった。カーター大統領が駐韓米軍の撤収計画を破棄したのも、NSAがつきとめた北朝鮮軍の配置情報に基づく決断であったと伝えられる。NSAの一年間の予算は約百億ドルに及ぶ。この額はCIAをはじめ、他の情報機関の予算を合わせた総額よりも多い。

もちろん、韓国の各地にもNSAの基地が存在する事実はすでに報道されている。ClA韓国支局長はNSAの業務を指揮する立場にあり、重要な報告を毎日受けているという。金大中拉致事件の際、NSAの「電子の耳」が動員されたと判断するのはごく自然な推理だろう。青瓦台の盗聴に関係した施設はアメリカ大使館のアンテナではなく、NSAのそれだったという説もある。

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