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対北送金疑惑で金大統領が謝罪

(産経新聞 2003年02月15日)

首脳会談取引は否定、野党など反発

【ソウル14日=名村隆寛】二〇〇〇年六月の南北首脳会談直前に韓国から北朝鮮に二億ドルの資金が提供された疑惑で、金大中大統領は十四日、送金事実を公式に認めた。しかし、送金が対北経済事業を進める財閥、現代グループの要請であり、首脳会談開催のための取引だったとする疑いを全面否定。野党やマスコミは不鮮明な大統領の釈明に反発しており、問題の全容解明は十一日後に発足する盧武鉉(ノムヒョン)次期政権に持ち越される。

金大統領とともに会見した林東源・大統領特別補佐役は、国家情報院長だった二〇〇〇年六月五日ごろ現代側から二億ドルの資金提供の要請があり、九日に国家情報院が二億ドルを送金した事実を認めた。現代が金剛山観光事業などの独占権(三十年間)を得る見返りに五億ドル(約六百億円)を北朝鮮に支払う約束をしており、「成功すれば経済的利益と朝鮮半島の緊張緩和に寄与すると判断した」と述べた。

現代側が首脳会談を北朝鮮に打診するなど、南北を仲介したことは認めたが、「二億ドル見返り説」はかたくなに否定。金大統領は国民に謝罪する一方で「対北太陽政策」の成果を強調し、南北関係や国家利益を理由に法的追及に反対の姿勢を改めて示した。

金大統領は任期を十日あまり残し、けじめをつけたかたちだ。

首脳会談が北朝鮮側の通告で直前に一日延期されたことで深まった疑惑だが、「延期通告は送金翌日の十日であり、送金と首脳会談は関係ない」(林氏)とアリバイをもとに潔白を主張している。

しかし、送金の経路や時間の微妙なズレのほか、同年三月から四月にかけて首脳会談開催に向け北朝鮮との交渉に当たった朴智元・大統領秘書室長の回答は明確でなく、野党などは捜査による全容解明を求めている。ただ、金大中政権の対北対話路線を引き継ぐ盧新政権がどこまで踏み込んで全容解明に取り組むかは微妙な情勢だ。

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